寝苦しい夜

いよいよもって、夏到来なのである。

その前に梅雨がやってきたのだが、これがまたやっかいなのだ

食料は腐らせるし、ジメジメしていて洗濯物は乾かないし、体も

ベトベトで毎回のようにシャワーを浴びる目に遭うのだ。

水道代だってバカにできないのだ。でも水風呂でいいからガス代は

倹約できる。倹約できないのが酒代である。

寝苦しい夜。あまりの寝苦しさにクーラーを入れるか安酒を煽るか？

選択を迫られた時に貧乏四畳半は、迷わずに酒に走るのである。

電気代をケチってでも酒に走るのである。冷蔵庫は年中無休３６５日

稼働しているので、これだけでも電気代がかかるのだ。

そのうえ更にクーラーを稼働させるとなると電気メーターの回転盤が

勢いよく回り始めて、いまにも空中に飛び出しそうになる。

クーラーのスイッチを入れると貧乏神に負けたような気がして

我慢ならないので暑さを我慢するのである。これに対抗すべく、 

冷蔵庫の中には、冷えているビール（発泡酒）がある。

これを利用しない手はないのだっ！クーラーを稼働させずに冷たい

ビール（発泡酒）を喉に流し込むっ！汗ばんで火照った体に染み込む！

染み込む！染み込む！キューッと体の中に１本電流が走るような感じ、

目が覚めるような感覚だがアルコールの力を借りて脳を麻痺させる。

そうすると苦しいことも悲しいこともみんな忘れて楽しいことだけになる

寝苦しさも忘れて飲み続けると、睡魔が訪れるのだ。

しかし泥酔しない限り睡眠は、長く続かない。貧乏四畳半の財力では

限度があるのだった。真夜中に目覚めるのである。

真夜中に目覚めたら、真夜中のカップめんになるのだが

偶然にも小さなカップ麺を発見したのだった。

価格は同じくらいなので量的に少ないけれど、真夜中のカップ麺専用

として君臨させればいい。

 

 

 

夜中にゴソゴソと起き出して湯を沸かし、禁断のカップ麺を食べる。

んまいっ！ 

 

量が少なくて満足には程遠いが、メタボに対する安心感がある。、 

そうして貧乏四畳半の真夏のよるは、過ぎていくのだった。

 

 

 

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