月末の冷たい雨の一粒

 

uあああ～！

朝から雨。それも凍るような寒さの中での雨だから氷雨といって

いいほどの冷たい雨がしんしんと降っている。

そんな日の夜明けは、暗い奈落の底みたいだ。

貧乏四畳半の経済状況も奈落の底で、かすかな明かりさえ見えない。

そんな中、さらに深くえぐるような事件が発生したのだった。

米の枯渇問題なのだ。パン食をはさみながら枯渇を防いできたが

ついに底をついた。月末の厳しい情勢の中、どうするのか？

悩んでふて寝をしていたが巨大な不安で眠ることができない。

夜明けの暗い貧乏四畳半で、今日の求食活動の計画を

建てようとしていた。チラシを眺めながら購入品を決め、

メニューを決定するのだ。そうこうしていると、

おおおおおっ！おおおおおっ！米の安売りを見つけた。

最近になって以前ほど米の安売りが出なくなってきていたのを

求食活動をしていて肌で感じるようになっていた。

高級なコシヒカリなどは3千円とかで特売はしているものの

ソレ以下の安いコメなどは、ほんの少し安いだけで2500円を

切るようなことはなかったのだった。しかし、今朝のチラシの中で

ひとつだけ2500円を切る10キロの米が特売なのだ。

おおおおおっ！おおおおおっ！これこそ一筋の光明がっ！

蜘蛛の糸のように1本だけ救いの手が伸びてきたのだ

ヽ(=´▽`=)ﾉなんというラッキーなのか！

日頃の行いがいいからなのだな(・∀・)自分で納得して買いに

でかけた。日中は、遠くの店から徐々に買い物をする。

あっちの安売り、こっちの安売りを渡り歩いていたら、すでに

日は傾き、夜の帳になっていた。雨はしとしとと降り続けていて

米の安売りの店に向かう頃には、気温は大幅に下がり氷雨は

冷凍氷雨かと思うほど刺すような冷たさを放っていた。

日中の買い物は少ない。米を買う予算だけは残しておくためだ

米の安売りの店に到着すると閉店間際のせいか他の商品も

安売りをしているではないかあああああ～！

ううう～買いたいが買えない。予算不足の月末なのだ。 

最後のお金を振り絞って買った10ｋｇの米。

貧乏四畳半に帰るのに肩に重くのしかかってきた。

片手に傘を差し片手に10ｋｇの米を抱えて氷雨の中を歩く。

靴はびしょ濡れで冷たい雨が指先の神経さえも凍らせる。

10キロを片手に腕が痺れているのは、重さのせいなのか？

寒さのせいなのか？わからないほど神経は麻痺していた。

楽天などのネットで購入したほうが良かったのか？

しかしながらここまで安い米は、見つけることができなかった

(T_T)

カラダ全部がずぶ濡れになりながら凍えて遭難しそうに

なりながらもようやくの思いで貧乏四畳半に帰り着いた。

カラダは冷えきって寒いことすら感じないようにしびれていた。

カラダは温かい風呂を欲していたが予算の関係上、今夜はナシの

日なのだ。(TдT)疲れてもいるのでそのまま倒れるように

眠ってしまおうと思ったが空腹がソレを遮った。

簡単にできるものを選択した。

お湯を注ぐだけのコーンスープなのだあああ～！

沸騰したてを注ぎ、グイグイと呑むと喉を通る液体が熱いくらい

おおおおおっ！

 

 

 

 

んまいっ！

 

身も心も温まったが、懐が温まるのはいつのことだろうか？

遠くを見る目に氷雨が一粒残っていた。

カップの中もコーンが一粒残っていた。

 

 

 

貧乏日記 ブログランキングへ

タグ：カップスープ コーンスープ 米 月末